Kiyora(清)
Concept LHW 3,770/1,685/1,350mm Wb 2,495mm マツダのデザインスタディモデルはこの1台のみで「TOMORROW」としている。漢字では「清」と書く。今までの流れからただのデザイン提案と思われるが、デミオ(Mazda2)の基礎モデルとも言えなくはない。後述の直噴1.3LのSKY-G、回生ブレーキをプラスしたi-stop、SKY-Driveのレシプロエンジンだけで燃費徹底削減の組み合わせと、ボディ及びシャシーはスポット溶接から離れたレーザー溶接やウェルボンドの新工法と軽量素材の使用で現行デミオからさらに100kg軽く、ハイブリッドシステムなしで10・15モード燃費32.0km/Lを達成できるらしい。 |
Premacy
Hydrogen RE Hybrid LHW 4,565/1,745/1,620mm Wb 2,495mm マツダの「FUTURE」としたプレマシー・ハイブリッド。燃料は水素でロータリーエンジンの組み合わせで燃焼させる。ロータリーエンジンは発電用のためだけで、バッテリーを介しモーターを駆動させるシリーズ・ハイブリッド。燃料は水素でなくガソリンを燃料として使用するバイフューエルだが、どちらもCO²と大きな発熱を抑えることは出来ない。相変わらず水素タンクが大きく、プレマシーでも5人乗り。これで「未来」では今ごろ遅すぎる。 |
SKY-G
Gasoline Engine and SKY-D Diesel Engine 今回のマツダはコンセプトモデル出展を少なくし、電気に頼らない既存の内燃機関などのシステムで効率を上げられないかと熱心で充実していた。「マツダ SKYTECH」を掲げ、ガソリンエンジンのSKY-G、ディーゼルエンジンのSKY-D、トランスミッションのSKY-Driveを公開した。展示されているSKY-Gは直列4気筒2.0L直噴ガソリンエンジンで燃費と発生トルクをそれぞれ15%向上し、SKY-Dは直列4気筒2.2L直噴ディーゼルエンジンで燃費を20%向上、それぞれに組み合わされるトランスミッションのSKY-Driveは非常に小さい6速オートマチックでデュアルクラッチ式と同等のレスポンスでさらに燃費を5%向上させている。また自慢のアイドルストップ機構i-stopも当然、さらに回生ブレーキの電力をバッテリーに戻しi-stopの負担を低減させている。 |
i-Stop
Engine マツダの「TODAY」であるアイドリングストップ機構のi-stop。ハイブリッド車以外の従来あったアイドリングストップ機構はエンジンスタートと同じく、スターターを回しエンジンに火を入れることで再始動させていたが、i-stopはエンジン筒内燃焼とスターターを同時に使うハイブリッドにすることでレスポンスの良い再始動を行っている。燃焼を辞めアイドルストップの直前にオルタネーターをまわし筒内のクランク角及びピストンの理想位置までわずかにまわしてから止まる。再始動の際には筒内で燃料を噴射させて燃焼させ、スターターがアシストすることで、0.35秒と素早く始動させることが可能になった。スターターのアシストが必要なのは安定で確実な始動を得るためにある。また既存エンジンの小変更で実現可能になるが、筒内噴射ができる直噴エンジンでないといけない。 |
Concept
PX-MiEV LWH 4,510/1,830/1,655mm Wb 2,630mm SUVをプラグインハイブリッド4WDにしたコンセプトモデル。基本はリチウムイオン電池から電力を供給されフロントモーターのみで走る。バッテリー残量が少ないときはエンジンを始動しジェネレーターで発電だけを行いながら同様にフロントモーターのみで走る。どちらもフロントがスリップを感知するとリアモーターを使い4WDに移行する。高速走行時はエンジンを始動し発電ではなく駆動力としてフロントモーターをアシスト、さらにスリップ時以外にも高速加速時はリアモーターを回しさらにアシストする。回生ブレーキは前後のモーターで行いリチウムイオン電池に蓄電される。シリーズがメインとなるがシリーズとパラレルの両方を備えたハイブリッドシステムと言える。モーターのみの走行は満充電で50kmとしている。エンジンは直列4気筒1.6LのMIVECと小さいもので発電がメイン、高速時のアシスト駆動には十分なようだ。プラグインはAC100V及び200Vと急速充電の3通りの充電ができ、さらにAC100Vのアウトレット(コンセント)を持ち、車外へ供給が可能となっている。このようにプラグインハイブリッドのアイデアを出来るだけ盛り込んでみただけで、次期アウトランダーのデザインスタディモデルとしか思えない。 |
i-MiEV CARGO |
SUBARU
Hybrid Tourer Concept LWH 4,630/1,890/1,420mm スバルが得意とするワゴンと4WDの組み合わせにハイブリッドシステムを追加したコンセプト。センターピラーのないボディに左右にそれぞれ1枚の垂直ガルウィングを持つ。そしてコックピットのコンソールやダッシュボードは乗る人にあわせ変化し、EyeSight+と言われる事故回避支援性能と通信技術とあわせ一元管理できるモニターを持つ。シートは4座でかなり大きめでゆったりとしている。ガルウイングはインテリア見せるためだけのものだが、今までの的外れの迷走していたスバルデザインから大きく離れ、非常に優れたエクステリアデザインへと変わり、この方向なら市販モデルが待ち遠しい。 ハイブリッドシステムは従来の水平対向4気筒2Lターボエンジン、トランスミッションはCVT、モーターを前後に2つ持ち、前席床下にリチウムイオン電池を設えている。エンジンとトランスミッションの間に発電用のフロントモーターを並べ、プロペラシャフトの先に駆動用のリアモーターを設置している。加速走行時はエンジンにリヤモーターで前後輪をアシスト、極低速域ではエンジンを停止させリヤモーターのみで駆動する。回生ブレーキの電力は前後モーター双方で回収を行いリチウムイオン電池に蓄電される。エンジンの極低回転域はモーターが、高回転域はターボが効いて、フラットなトルク特性を得られるだろう。 |
SUBARU
LEGACY B4 GT300 名の通りレガシーB4をベースとしたGTマシン。2010年からSUPER GTのGT300カテゴリーに参加する。当然の水平対向エンジンとシンメトリカルAWDのSTIチューンで挑む。山野哲也と密山祥吾がドライバーとなる。 |
SX4
Fuel Cell Vehicle SX4-FCV LWH 4,190/1,730/1,585mm Wb 2,500mm SX4をベースに燃料電池化したモデル。2008年に認定を受け公道でテスト中。燃料電池はGM製の個体分子型で83kWを発生する。また回生ブレーキの蓄電池としてリチウムイオン電池ではなく電気的に優れるキャパシターを採用し容量より回生効率を優先、水素タンクは高圧の700barを使用している。モーターはフロントにありFWD。システム全体の配置を最適化し、5人乗りとはしているものの床に潜らせてあるようでスイフトでは不可能らしい。 |
SWIFT
Plug in Hybrid LWH 3,755/1,690/1,510mm Wb 2,390mm トヨタがご執心なプラグインハイブリッドに実使用効率を追求、1トンの車を1日約20kmをモーターのみで走ることを想定し、適切なリチウムイオン電池の容量を算出、リチウムイオン電池をセンターコンソールのデッドスペース内に収まるだけ小型化させた。バッテリー残量が低下した場合、従来からある軽自動車用のレシプロエンジンで発電用モーターを回し充電を開始する。ただしエンジン自体はあくまで発電用でエンジンで駆動はせず、トランスミッションも存在しない。またエンジンのおいしい回転域を使うため燃費が良くなる。この方式をレンジエクステンダーEVと呼ぶらしい。近所をブラブラお買い物へ行くなどの短距離ならばガソリンは消費せずモーターだけで走り、発電用エンジンを動作させる機会は少ないだろうとの目論見だ。ただし毎日の充電やたまにあるだろう給油も行わなくてはいけない中途半端なシステムは、本命になるであろう燃料電池自動車と電気自動車が本格的に普及が始まるまでのつなぎでしかない。シートは今年流行のメッシュタイプで、軽くて強いCFRP(カーボン繊維樹脂)のフレームをベースとし、シートバックと座面共に植物由来の耐熱PLA(ポリ乳酸)ファブリックで誂え、通気性や空調性能を向上させている。 |
Kizashi LWH 4,650/1,820/1,480mm Wb 2,700mm 今までのコンセプトモデルで派手なデザインで魅了してきたが、いざ作ってみるとごく普通のセダンになってしまった。スズキとしては3ナンバーサイズ2.4Lエンジン級のセダン市場に入ってきたが、主にインドでの高級モデルやヨーロッパ市場向けだと思われる。直列4気筒2.4Lのエンジンは可変吸気のVVT、デュアルマフラーとCVTと組み合わせも今やごく普通の車。i-AWDという前後動力配分と操舵角やヨーレイトなどの協調制御ももう新鮮みはない。日本では受注生産で販売される。 |
ALTO
Concept and ALTO 1979 ALTO Concept LWH 3,395/1,475/,1535mm Wb 2,400mm ALTO 1979 LWH 3,195/1,395/1,335mm Wb 2,150mm 自ら作ってしまったワゴンRなど今や高さ1.5mを超える背高タイプに押され、軽2ボックスセダン市場が縮小傾向にあるも引き続きアルトのモデルチェンジは続けられる。現行のアルトはとんでもない変なエクステリアにチープな印象はぬぐえないが、新モデルでは普通に安定感のある形に戻った。VVTに副変速機付CVT、ボディのさらなる軽量化などで24.5L/kmを達成している。30周年1,000万台を達成した記念でアルトの1979年発売の初代が置かれており、コンセプトよりかなり目立って新鮮だった。2サイクル3気筒エンジンに4MTが載っている。 |
BURGMAN
Fuell Cell Scooter 大型スクーターの燃料電池版。空冷燃料電池システムに700bar高圧水素タンクを収めている。燃料電池はイギリスのインテリジェントエナジー社製を採用し、電動を考えず他力本願してまで作った意味がわからない。航続距離は350km(30km定地走行時)を達成している。 |
MIO
Fuel Cell Seniorcar セニアカーも燃料電池動力化。水素タンクは使わずカートリッジ式の4Lメタノール水溶液を使用する。2008年11月から静岡県にリースして実証試験中。いままでの電動の何がいけないのかわからない。 |