TOYOTA
FT-86 Concept LWH 4,160/1,760/1,260mm Wb 2,570mm FT-86からわかるように、過去のフロントエンジンRWDで今でも根強い人気のAE86レビン/トレノを現代風に復元。スバルとの共同開発で自慢の自然吸気水平対向4気筒エンジンを搭載しているのが目玉。このショーモデルは内外装を見せるだけのものでいわゆるドンガラだが、コンサバティブで誰にでも好かれそうなデザインがわかりやすくまとまりがいい。トヨタ・ヨーロッパ・デザイン・デベロップメントがデザイン。近くのモニターでPS3版グランツーリスモをAE86とFT-86を走らせシミュレーションしてお茶を濁していた。4シーターでわかるとおりリアトランスアクスルにはならない。スバルはボクサーエンジン部分だけでトランスミッション以降はトヨタ系列製で意外にマッチングがスムースにいったようで、このドライブトレインは既に完成に近いとされている。また余計なハイテクは盛り込まない方針だそうだ。 |
TOYOTA FT-EII Concept |
TOYOTA
PRIUS PLUG-IN HYBRID LWH 4,460/1,745/1,490mm Wb 2,700mm トヨタが最も力を注ぐハイブリッドのプリウスに電池を従来のニッケル水素電池から本命リチウムイオン電池へ変えさらに大容量化を行い、外部からのプラグイン充電を行うことでモーター駆動の割合を大きくしさらなる低燃費を目指すプラグイン・ハイブリッドモデル。EVでの最大の欠点である航続距離の短さ、充電インフラ整備と充電時間の未熟さは、今まで通りレシプロエンジンを駆動力や充電とすることで解消を目論む。エンジンは直列4気筒1.8L、リダクションギア付電気モーターは同じとなるが、電池の性格や安全性がまるで違うため電池や電気系は一からシステムを作り直していると思われる。リチウムイオン電池ながら120kgもの重さがありEVモードでの航続距離は想像以上に短い23.4kmと近所にお買い物行く程度であればガソリンは使わず充電だけで済むが、エンジンと40Lのガソリンタンクはただの重りとなる。想定しているハイブリッド走行とEV走行の割合を約6:4とし、燃費はJC08モードで57.0km/Lにもなり、全システムを使った航続可能距離は1,400kmとされる。給油も充電も必要で電気代もかかることは忘れてはならない。現在の販売価格は525万円で補助金あっても390万円にもなる。当分法人向けのリースを行い、本格的な市場投入は2011年とし、それまでに300万円を切る価格に抑えるということらしい。 |
TOYOTA
Fomula 1 TF109 2012年までF1参戦をするつもりでコンコルド協定にサインまでした直後、急に涙ながらの完全撤退を宣言し、これがトヨタF1最後のモデルとなってしまった。2009年の大幅なレギュレーション変更により2008年のTF108とは別物となっている。2009年シーズン前半は好調だったものの失速していき、とうとう一度も優勝することなく終わってしまい、コンコルド協定違反、中嶋一貴と小林可夢偉のお抱え日本人ドライバーを路頭に迷わせて後味悪い結果となった。 |
TOYOTA Winglet |
LEXUS
LFA LWH 4,530/1,880/1,200mm Wb 2,605mm トヨタ初のV10スーパースポーツモデル。F1と同プロセスでの徹底した風洞試験、数値流体解析、試験走行などの理詰め、サーキットやテストコースでのフィーリングの確認を行って作り上げた渾身作。空力と低重心にこだわったボディ、シャシー、パワートレインとなっていて、無駄を排除したため色気もない無機的なデザインは賛否両論だろう。 モノコックフレームはCFRP製で、前後セクションにアルミ押し出し材のビームを結合させ、フルアルミで作った場合の比較で100kg軽く、車重1,480kgにまで抑えている。エアロダイナミクスはルーフとなる上屋の高さを抑えサイドラインの高いボディ形状、フルフラットアンダーボディは当然として、アクティブリアウイングは速度に応じてリフトアップしダウンフォースを発生させる。フロントバンパーから冷却風を取り込んでブレーキ系統に通してホイール外側に排出し、サイドにあるエアインテークは、両サイドのリア後方にあるリアラジエーターの導風口でテールランプ下から排出される設計になっている。 エンジンはヤマハ製で縦置きV型10気筒4.8Lで560馬力を発生させ、リミッターは9,000回転を想定、チタン合金製バルブとコンロッド、アルミ鍛造ピストンなど贅を尽くした軽量化がはかられる。安定したオイル供給のためドライサンプシステムを採用。フロントアクスルあたりから後方にV10エンジンをマウントさせ、直後に軽量フライホイールとクラッチ、プロペラシャフトが入るトルクチューブでつなぎ、リアにトランスミッションとトルセンLSDを経て、そしてリアドライブシャフトからリアタイヤを駆動させる。典型的なフロントエンジンRWDとリアトランスアクスルとなる。トランスミッションは6速でマニュアルトランスミッションと構造が同じだが、ギアシフトアクチュエイターによるオート、スポーツ、ノーマル、ウェットの4モードを持つ自動変速になっている。 排気系は片バンクずつ別々のステンレス製等長エキマニからキャタライザー、チタン合金製マフラーから小さなサイレンサーで2本一体となり、中央に3穴三角形状のエキゾーストエンドという構成で、3,000回転以下では上のみ解放、それ以上になると3つ全開し排気音にもこだわっている。サスペンションは前後ともマルチリンク式でアームやリンク類はアルミ鍛造でインホイールに収まり、ショックもリザーブタンク付の短いものが使われリアはスプリングと別体で低重心を意識している。これらの構成でパワートレインの配置は上下の歪みもなく綺麗に一直線となっている。 生産台数は500台限定で、価格は3,750万円になる予定。 |
LEXUS
LF-Ch Concept LWH 4,300/1,790/1,400mm Wb 2,600mm レクサス初のハイブリッド・ハッチバックモデル。プレミアムコンパクト2ボックスがテーマというが結構大きい。早い話トヨタブランドのオーリスのレクサスデザイン高額バージョン。これ以上特筆するべきことは何もない。 |
DAIHATSU
PMfKFC (Precious Metal-free Liquid Fuel Cell) 貴金属フリー液体燃料電池と訳す。従来の燃料電池は酸性・カチオン交換型で、圧縮水素と空気中の酸素から電極触媒に高価なプラチナを使い動力となるエネルギーと水を発生させるが、ダイハツの場合アルカリ性・アニオン交換型でハイドラジン・ハイドレートなどの液体燃料に、電極触媒は比較的埋蔵量の豊富なニッケルやコバルトなどを使用し、エネルギーと水を発生させる。液体燃料はガソリンスタンド同様のインフラで対応可能とし、非炭素系のためCO²を排出させずに、全体のコストもかなり抑えられる。燃料タンクの形に制限をうける圧縮水素タンクに対し、液体燃料のタンク形状は自由度が高いため、燃料電池パワーモジュール全体を完全に床下へ収めることが出来、しかもコンパクトなシャシーにまとめている。あとは床は高くなるが上屋のボディをどんな形でも自由に作れるというわけだ。 ダイハツは以前から貴金属触媒の劣化を抑え復活させることが出来る三元触媒を考案し、貴金属使用量を1/10に抑えることが出来たインテリジェント・キャタライザーを作るなど化学分野に意外に強い。 |
e:S Concept |
DECA
DECA Concept LWH 3,394/1,475/1,820mm Wb 2,490mm タントを持っていながら高さを目一杯まで上げて趣味性に特化しようとしたモデル。エクステリアデザインはホンダ・モビリオ似、モビリオ・スパイクが本来やりたかったコンセプトの延長上にある。タントにはセンターピラーレススライドドアがあるが、これはなぜか観音扉になっている。まさかドア開きっぱなしで駐めておくことはないだろう。インストルメントパネルはシンプルにまとめ、4つあるシートはごく薄く機能性を優先し、ホビー、ビジネス、スタジオ、オフィス、スポーツ、ライフの6パターンのアレンジをを考えている。35インチの液晶モニターを装備し、モニターを隠す蓋はテーブルを兼ねている。 |
basket Concept |
LEAF
Concept LWH 4,445/1,770/1,550mm Wb 2,700mm 葉を意味するリーフと読む。他社がFCVやEV関係の次世代車を続々登場させる中で、日産は何もないし遅れているのではないかと言われていたが、にわかにEV専用モデルをほぼ完成形で公表した。他社の既存車EV化モデルと違い完全専用設計でシステム全体の無駄がなく、通常のハッチバックと変わらず5名乗車としている。やはり底が厚い分1,550mmの高さになる。エクステリアデザインはアヒルの嘴型で好みが分かれるところだが、風切り音を抑えた空力設計で最新の新幹線と同じ仕組みと考えると納得がいくだろう。インテリアはEVシステムにあわせた作りとしている。カーナビを兼ねるモニターはIT化されていてEVシステムの状況、充電スポットの位置や走行可能距離範囲をナビゲーションのマップに反映される、携帯電話からの空調操作ができるなど考え尽くされている。 EVシステムは最高出力80kW、満充電で160kmの走行が可能、AC200V電源の充電は8時間、急速充電器では10分の充電で50kmの走行が可能としている。充電用インレット(コネクター)はフロントノーズの日産エンブレムのところに蓋があり、家庭用AC100Vおよび200Vと急速充電用の2種類接続が可能になっている。ただフロント鼻先だけでは不便だと感じるかもしれない。EVスタンドはパナソニックのELISEEVと呼ばれ、三菱自動車のMiEVでも使われるものとおそらく同じものだ。他社のEVの販売価格は400万超えになるが、日産はリチウムイオン電池をリースとし使った分のみ課金する方法で、車体価格は200万円台に抑えられるらしい。発売は2010年後半頃で日本、北米、欧州とグローバル販売を行う予定だ。パンフレットには右ハンドルモデルが載っているが、展示車はなぜか左ハンドルモデルだった。 |
Land
Glider Concept LWH 3,100/1,100/1,414mm Wb 2,180mm 幅狭なモデルはモーターサイクルベースなど過去にいろいろなコンセプトモデルが発表されてきた。タンデムの前後2名乗車はお決まりであるが、日産は四輪EVで誂えてきた。ナローボディは都会向けパーソナルモビリティを作ってみたという言い訳で、空力にもあまり効いてこないだろう。4つの各フェンダーはボディから独立しており、タイヤはモーターサイクルと同様のラウンドした特別仕様で、車体全体を傾けて安定したコーナーリングを実現する。リチウムイオン電池搭載は当然として、モーターはリアに2つありリアタイヤを左右それぞれ独立して駆動させることが出来る。ウインドシールドの根本に充電用インレットが存在するが、非接触式専用パーキングでの充電にも対応し、プラグ接続の煩わしさを解消できる。ランドグライダー同士の通信で衝突事故を回避するようなASV(先進安全自動車)的なITも盛り込まれている。 |
QAZANA
Concept LWH 4,060/1,780/1,570mm Wb 2,530mm 売れ筋のエクストレイル、デュアリス(キャッシュカイ)のミッドサイズSUVラインナップをもちながら、長さ4mと短い車を作ってみましたというもの。SUVというくくりではなくライトウェイトスポーツとオフローダーの融合ということらしい。あらゆるジャンルの要素や見せるための観音開きドア、大径ホイールなどをふんだんに取り入れたデザインで遊んでみたものの、非常にバランスが悪く破綻が見られる。4mにしてしまったしわ寄せがリアシートに現れている。1997年のいすゞ・ビークロスを思い起こさせるが、そちらの方が遙かに志が高い。 |
FUGA
Hybrid LWH 4,945/1,845/1,500 Wb 2,900mm フーガのV6ハイブリッド仕様。エクステリアは曲線を巧みに使い、日本の高級セダンに一線を画し非常に流麗なフォルムで挑んできた。リアテールランプ類でバランスの悪さを感じるが、デザイン力は非常に高くなっている。今後のインフィニティブランドにあたるモデルではこの流れを汲むようになるだろう。 ハイブリッドシステムは日産オリジナルのフロントエンジンRWD仕様で、縦置き3.5LのV6エンジンと7速ATの間のトルクコンバーターの代わりに50kWのモーターに置き換えられ、またモーター前後それぞれ1つずつクラッチが入るダブルクラッチ式で、そのクラッチ切替で低負荷時はモーターのみのでの走行、回生ブレーキによる充電、高負荷時はエンジンとモーターのハイブリッド走行が可能となっている。積まれるバッテリーはリチウムイオン電池、またエアコンがエンジンと切り離され完全電動式で、エンジン補器類のベルトレスを実現しパワーロスを低減させている。サイズは非常にコンパクトで通常のレシプロエンジン車とほとんど変わらず、非常にスマートな設計となっている。2010年秋頃に発売される予定だ。 |
FUGA 370GT |
NISSAN GT-R |
NISSAN
Next genelation XTRONIC CVT 今までの日産エクストロニックCVTに、プーリーを小型化しHigh/Lowの2段階の副変速機を追加で7.3の変速比幅(レシオカバレッジ)を実現している。副変速機ギア比は1:2で、また副変速機の存在を感じさせないシームレスな変速を行うことが可能となっている。CTVユニット全体でサイズ10%縮小、13%の軽量化、10%の燃費向上、オイル抵抗の低減によりフリクションを30%低減している。既に実用化されスズキのパレットとそのOEMのルークスに搭載している。 |